PARIS〜ルーヴル美術館⑤〜
ルーヴル美術館の絵画の中で私が最も気になり、興味を持った絵がこちらです。
アントワーヌ・カロン作
【三頭政治下の虐殺】
宗教戦争中に起ったプロテスタントの虐殺を暗示している作品である。
プロテスタントとカトリックの間で行われた虐殺がテーマとなっており、想像上のローマである。
《三頭政治下の虐殺》は、版画家ラフレリによる著作『華麗なるローマの観察』を基にして古代ローマを描いている。アントワーヌ・カロンが一度もイタリアを旅したことがない。
一見グロく残虐な絵画であるが、節々目を弾くところある。
女性も男性も関係なく首を狩られており、胴体だけの人も描かれている。
ローマの象徴はコロッセオ。
もちろんこの絵の真ん中にもコロッセオが描かれており、宗教戦争の絵を引き立てている。
グロさだけでなく物語や背景などが想像できる。
既に首を狩られた男性や、狩られそうな男性、逃げている人もいれば、広場の脇には既に狩られている生首も沢山。
宗教戦争というテーマで想像上のローマを舞台に描かれたこの絵画には、どのような思いが込められていなのだろうか。